PM(プロジェクトマネージャー)は、プロジェクトの上流工程から完了、成功に至るまでを統括する人のことです。英語の「Project Manager」を略して「PM」と呼ばれることも多く、その職務は広範囲にわたります。プロジェクトの成否を左右する存在なので、リーダーシップや専門知識が必要不可欠です。
まずは計画を立案するために、クライアントのニーズを正確に把握し、どのようなシステムを開発するのかを決めます。システム開発の場合、システムの構造や主要機能の策定だけでなく、開発規模や予算、スケジュールの設定も担当します。
また、プロジェクトを成功に導くためには適切な人員の確保と役割分担が欠かせません。PMは各メンバーのスキルと稼働状況を把握し、最適なチームを編成する必要があります。さらに、開発目標やスケジュールを明確にし、プロジェクトの進捗を継続的に監視・管理することも求められます。
スケジュール通りにプロジェクトが進行しているかを確認し、管理するのもPMの役割です。進捗状況はクライアントだけでなく、会社の経営陣やスポンサーにも定期的に報告しなければなりません。もし予期せぬ問題が発生した場合は、クライアントとの交渉や調整を行い、適切な解決策を講じます。
また、チーム内のコミュニケーションが円滑でなければ、情報共有の不備や報告漏れが発生し、プロジェクトの遅延や失敗につながります。そのため、PMは良好なコミュニケーションを維持する環境を作らなければなりません。
PMの主な仕事は大きく分けて3つあります。1つずつ見ていきましょう。
1つ目はプロジェクトの目的を明確にすることです。クライアントにどのように貢献するのかを明確にし、具体的な目標を設定します。PMはチームの誰よりもプロジェクトの目的を理解し、方向性を示す役割を担っています。明確な指針を提供し、プロジェクトが誤った方向へ進むのを防ぎます。
2つ目はプロジェクトを遂行するために具体的なルールや実施方法を定めます。「Aを実現するためにBを行う」「CチームがBを担当する」といった詳細を決定し、計画書を作成します。計画が不十分だと行き当たりばったりになり、スケジュールの遅延や品質低下を招く恐れがあります。そのため、メンバーの行動を具体的に示した文書を作成することもPMの仕事です。
3つ目はプロジェクトの管理です。計画通りに進んでいても、必ず成功するとは限りません。潜在的なリスクが完全に排除されるわけではないからです。特に、プロジェクト終盤で問題が発生すると根本から見直さなければならないため、大きな障害となります。そうした事態を回避するために、PMは要件や調達、進捗、人員などあらゆる側面を考慮し、適切に管理しなければなりません。
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優れたPMになるにはプロジェクトを管理する知識とスキルが欠かせません。実務経験を積んだり、セミナーを受講したりしながら専門知識を身につけるといいでしょう。また、チームをまとめるためにチームビルディングのスキルアップも必須です。
PMになるには経験の積み重ねが重要です。まずは開発メンバーとして知識を深め、開発の工程全体を把握できるようにならなければいけません。それからPLとしてマネジメント経験を積んだ後、PMとして独り立ちできるようになります。